コロナ禍で支え合う!! ~支部と会員のつながり~
ピティナは全都道府県に計126の支部があり、会員は、希望の支部に所属することができます。
各支部それぞれ、所属会員が主体的に活動しながら交流していただけるよう工夫を凝らし、様々な企画を展開しています。特に、このコロナ禍の状況下においてもそれぞれが孤立化しないよう支部内で情報交換できるグループLINEを設定したりzoomをインストールしたり、支え合いながらピアノの学びを続ける会員の活動が各地でありました。
本日の記事は各地支部活動のほんの一例ですが、未所属の会員やこれから入会をご検討下さる皆様には、どこかの支部に所属してピティナの活動にご参加いただくきっかけとして、また、すでに支部に所属している会員には、ますますご自身の支部に愛着を持ってご活動いただくために、ご覧になっていただければ幸いです。
熊本支部には熊本きなっせステーション(黒木和子先生代表)、熊本よか音ステーション(厚地とみ子先生代表)の二つのステーションを中心にそれぞれ秋季地区のステップとブルグミュラーコンクール、冬季地区のステップとバッハコンクールを開催しながら地域を盛り上げています。数年前から黒木先生と厚地先生を講師として「コンクール活用法」というシリーズセミナーを支部独自で企画し、子どもの成長(ピアノはもちろんこと、人としても)を促すためにコンクールを活かす方法、保護者とのコミュニケーション向上、ピアノに取り組む姿勢の変化をテーマとした学びの場を設けています。今年はコロナ禍においてオンラインの活用という時代が一気に進み、各々が勉強したい時に受講したい場所でセミナーが受けられるようになりました。
オンライン化はレッスンのみならず、弾き合い会など演奏を披露する機会としても活用されるようになり、それに対応、順応出来るかがこれからのピアノレッスンでは重要なこととなりそうです。今年のコンクール活用法セミナーはオンラインで行ない、他県からも参加者が増えました。コロナ禍でも子どもたちや保護者と懸命に向き合い、歩みを止めない指導者に頭が下がります。
オンラインセミナーで出会う、全国各地の勉強熱心な先生方に私自身が刺激を受けており、熊本にもそのような指導者が増えるよう、お声掛けしていくことが改めて私の仕事の一つだと考えています。オンライン化が進む一方で、対面でのレッスンでいかに生徒さんと保護者との密なコミュニケーションが取れているかが浮き彫りになったように感じますので、『何の為にピアノを習うのか』『ピアノを通して何を学ぶのか(指導するのか)』についても考える機会を多く作りたいと思います。
今年2月…学校が休校になり「レッスンしてもいいのかな…もうレッスンできなくなるのかな…」、学びが止まってしまうだけでなく廃業の危機すら感じていたところに、いち早く石飛さんからオンラインレッスンの提案がありました。「わからないことがあったら何でも聞いてください」「説明に行きます!」というフットワークの軽さ、ポジティブさに助けられました。また、熊本支部の会員の先生同士でzoomやSkype…それぞれの繋ぎ方、招待の仕方、聞こえ方など実験し合えたので、スムーズにオンラインレッスンへの移行ができました。支部内で企画されるオンラインセミナー、勉強会では画面越しからもバンバン、パワーをもらえます!!熊本支部の仲間たち、そしていつも、フットワーク軽くそれでいて前に出過ぎない縁の下の力持ち石飛さんに支えられ、「やっぱりコロナでも頑張ろう!」「ピアノの学びを止めない!」という気持ちになれています。
- 地域の音楽教育を支えるエリアミュージックサポーター
熊本支部事務局 石飛劉一郎さんの過去取材記事
富山支部事務局の吉田庄吾さんは、課題曲チャレンジの開催が発表された後、楽器店ブログ上で「もうひとつの課題曲チャレンジ」を打ち立ててくださいました。
いつものピティナ・ピアノコンペティションなら会場で他の人がどんな演奏をされるのか、他にどんな課題曲があるのか聴くことができます。今年はそれが叶わないため、楽器店がキーステーションとなり、動画を募集してそれをWEBにアップし、まるで弾き合い会のように、みんなで聴いて刺激をもらおう!というのが「もうひとつの課題曲チャレンジ」です。
課題曲チャレンジが発表されて間もなくの試みだったと思います。どんな思いで進められたのでしょうか。
コンペが無くなり、ステップも中止。課題曲チャレンジに参加するにしても、自分の学習がはたして、この方向で進んでいいのか?同じ級のお友だちはどのレベルまで仕上げているのか?その途中経過を見せ合う場を提供することで、孤独感をなくし、参加者も指導者も刺激を受け、各々の推進力とピアノ学習の活性につながるのではと考えました。
動画をアップロードしてブログに掲載する作業は、片手間でできるものでないと思います。どのように進められたのでしょうか。
まず、富山・高岡支部会員の先生に一斉メール。そのあと、個別に電話やLINEで拝み倒し、先生に動画を撮ったら私までLINEで送ってもらうよう伝えました。あとはスマホのアプリで編集、YouTubeにUPです。
合計67本の動画が集まったそうで、学習者の高いモチベーションも伺えます。
閉塞感に風穴があき、弾きたい・聴いてもらいたい、という学習者本来の欲求が根底にあったのでは?そして、それを引き出す指導者の協力があって到達した数字だと思います。
またこれをきっかけに課題曲チャレンジにより前のめりになって下さり、参加者が増えたとしたら私も嬉しいです。
- もうひとつの課題曲チャレンジ(2020年6月6日公開)
例年コンペ会場で目にする子供達の喜びや緊張、そしてオーガナイズする当日運営者の思いをweb上で目にするかのようなページです。
日頃からピティナ及び提携コンクールのブルグミュラーコンクール・バッハコンクールのウェブページをほぼ毎日開き、情報収集し沖縄の遠方・離島ゆえの地域性を言い訳にしないよう心掛けています。この夏、実地審査のコンペが動画提出型の「課題曲チャレンジ」に変更となり、真っ先に気になったことは、①ピアノ指導者達が通常レッスンを如何に維持継続できるか?②生徒たちに如何に目標を持たせて成長を促す指導に結び付けられるか?でした。
直ぐに「課題曲チャレンジ説明会」を支部で企画し、ピティナ本部から企画の概要について丁寧な説明を直接受けることで参加した会員たちの漠然としていたイメージが現実感に変わったことを感じました。①のために支部実行委員を中心としてZoom会議を持ち、「オンラインレッスンの現状、問題点、工夫など」を情報交換しました。また、ピティナ本部HPの掲載記事「調査研究・オンライレッスンレポート」が大変参考になりましたので、オンラインに不安を感じながら躊躇している指導者にも紹介し、ともかくレッスンを休まないで継続することを勧めました。
②のために、例年12月に実施している「コンペティション入賞者記念コンサート」に替えて「ステージで楽しもう!~チャレンジしたみなさんへ~」コンサートを同じく12月に実施します。これは、本部新企画の「課題曲チャレンジ」「オンラインステップ」に参加した方限定のステージ提供企画であり、コロナ禍で目標を失いがちだった生徒や指導者が力を合わせてステージ演奏を楽しむことを狙いとしました。参加申し込みの反応は良く、数日で定員になりました。ステージへの熱い想いが伝わり6月~8月「いつものコンペの夏」らしき日々を過ごすことができました。徐々に各地での活動が復活しており、来年コンペの実地審査も検討を進めていると聞きます。この一年での様々な学びがお互いの成長の喜びになるよう、支部会員が互いに心を寄せて進んでまいります。
新栃木支部は若い先生方はじめ、会員の皆さんがとても協力的です。学生の頃より共に切磋琢磨してきた若手の先生方を中心に指導会員、家族会員の方々のチームワークが素晴らしいと思います。支部が出来て日も浅くこれから活動を広げていきたいと思っていた矢先にコロナの状況・・・。春先からの予定は全てキャンセルとなりましたが、「課題曲チャレンジ」参加へ声を掛け合い多くの生徒さんがその名の通りチャレンジしてくださいました。会員の指導者自身も生徒さんとデュオにチャレンジするなどコンクールとは違う貴重な経験をされました。どのような状況でも、「今、出来ること」を前向きに行動するそのエネルギーは会員の方々のチームワークから生まれているとも思えます。なかなか先の見えない現在でも、少しずつ「今、出来ること」をこのチーム力で乗り越え努力していきたいと思います。
課題曲講座、ステップ、コンペの軒並み中止の中、課題曲チャレンジオンライン説明会を6/3に実施させていただき地域の先生方のお元気なお顔を拝見しスタッフにも活気が戻りました。動画審査などの録画会場として楽器店サロンを多く活用していただき、普段より会話が増えた先生も。
久しぶりに生の演奏を聴くことができたのは10/3㈯NEYAGAWAはちかづきステーション主催のステップ。予想に反してたくさんのお申し込みを戴き、自粛期間の巣籠状態から溜まったストレスを発散させる場を多くの方が望んでいたんだと実感。当日ベストな状態で演奏していただけるようコロナ対策を含め運営方法をステーションと支部がミーティングを重ねたことも、無事開催できたことの一因。11/14.15は同じく多くのお申し込みをお受けしたブルグミュラーコンクールが控えていますので、支部が一丸となって運営してまいります。
先日ある講演会で、コロナ感染収束までには数年を要するのではないかとか、 テレワークがメインとなりデジタル化社会に急速に変わって行くというお話でした。以前は外出自粛や三密回避でややもすると先生方も孤立状態になりがちでしたが、最近ではオンラインでのレッスンやセミナーが可能になってきました。今後は支部同士が有機的に繋がり、離れた会員同士でも情報交換や交流を活発に行うことで、新たな可能性が開けてくるのではないかと期待しています。
支部名 | 県名 | 設立年 |
---|---|---|
名古屋支部 | 愛知県 | 1978 |
大阪支部 | 大阪府 | 1978 |
香川支部 | 香川県 | 1978 |
福島支部 | 福島県 | 1979 |
龍ケ崎支部 | 茨城県 | 1979 |
横浜支部 | 神奈川県 | 1979 |
近江八幡支部 | 滋賀県 | 1979 |
福岡支部 | 福岡県 | 1979 |
宮城支部 | 宮城県 | 1980 |
栃木県支部 | 栃木県 | 1980 |
支部名 | 県名 | 設立年 |
---|---|---|
姫路支部 | 兵庫県 | 2020 |
道央胆振支部 | 北海道 | 2019 |
名古屋栄支部 | 愛知県 | 2018 |
山陰中部支部 | 鳥取県 | 2018 |
新栃木支部 | 栃木県 | 2018 |
みなとみらい支部 | 神奈川県 | 2018 |
甲子園支部 | 兵庫県 | 2017 |
松山支部 | 愛媛県 | 2016 |
千代田支部 | 東京都 | 2015 |
銀座支部 | 東京都 | 2015 |
支部名 | 県名 | 支部所属 会員数 |
---|---|---|
船橋支部 | 千葉県 | 583 |
名古屋支部 | 愛知県 | 418 |
広島中央支部 | 広島県 | 362 |
横浜中央支部 | 神奈川県 | 326 |
池袋支部 | 東京都 | 289 |
神戸中央支部 | 兵庫県 | 281 |
表参道支部 | 東京都 | 246 |
千里支部 | 大阪府 | 234 |
山手支部 | 東京都 | 231 |
大阪中央支部 | 大阪府 | 224 |
支部名 | 県名 | 直近3年 入会者数 |
---|---|---|
名古屋支部 | 愛知県 | 88 |
船橋支部 | 千葉県 | 87 |
広島中央支部 | 広島県 | 69 |
名古屋栄支部 | 愛知県 | 69 |
表参道支部 | 東京都 | 65 |
池袋支部 | 東京都 | 57 |
道央胆振支部 | 北海道 | 51 |
姫路支部 | 兵庫県 | 47 |
福岡支部 | 福岡県 | 46 |
千里支部 | 大阪府 | 45 |
全国各地の支部の活動情報は、ピティナ・コミュニティの支部のプロフィールのページに掲載されています。なお、支部への所属登録は、マイページからまたは各支部への所属申請フォームからの申請にて、随時、受け付けています。まだ無所属の会員の皆様には、ぜひどこかの支部に所属して交流を深めていただけると、ピアノ指導者の団体としてのピティナらしい活動をさらに実感していただけることと思います。
4/27(月)~5/8(金)、7回にわたりオンラインによる支部連絡会を開催し、計85名が参加。
北海道から沖縄まで、地域を問わず同じ画面上で対面できる新しい会議の方法を共有しました。