多彩な活動に注目!ステーション活動白書

ステップ開催の担い手である「ステーション」。多様なバックグラウンドを持った指導者が集うことで、活動の方向性も様々に広がっています。
ステップに関連する取り組みはもちろん、ステップ以外の企画まで、現在活動している540ステーションにアンケートを実施。約9割にあたる482件の回答をもとに、ステーション活動の現在地を紹介します。
順位 | ステーション名 | 活動期間 |
---|---|---|
1 | 水海道ステーション | 27年2か月 |
1 | 一宮ステーション | 27年2か月 |
1 | 淡路アイランドステーション | 27年2か月 |
1 | 白うさぎステーション | 27年2か月 |
2 | 郡山ステーション | 26年2か月 |
2 | 富士ステーション | 26年2か月 |
2 | 彦根ステーション | 26年2か月 |
2 | kobe風見鶏ステーション | 26年2か月 |
3 | 千石ステーション | 24年11か月 |
4 | 城南ステーション | 24年9か月 |
4 | 名古屋中ステーション | 24年9か月 |
4 | 尾張東ステーション | 24年9か月 |
4 | 半田ステーション | 24年9か月 |
5 | Nagoyaさかえステーション | 24年7か月 |
5 | きやまステーション | 24年7か月 |
ステップ前の準備会と、ステップ当日の懇親会や後日の振り返り会を行うステーションが多く、頻繁に集まるところでは別イベントの打合せや勉強会を行っています。
月に2回以上実施している | 3 |
月に1回実施している | 34 |
2ヶ月に1回実施している | 10 |
半年に1回実施している | 1 |
1年に1回実施している | 2 |
不定期で実施している | 94 |
ステーションとは別に勉強会を運営している | 11 |
日頃の悩みを持ち寄っての相談会や、教材研究、各種コンクールの課題曲研究、アンサンブルや古楽器の体験会、講師を招いてのレッスンなど様々な切り口の勉強会が展開されています。


ステーション代表が別の地域でアドバイザーを務めることで、出向いた先での運営の工夫を取り入れたり、魅力的な企画が他地域に広がったりと、良い影響が見られます。
一口にステップと言っても、開催する時期、地域、ステーションメンバーの思いによって、雰囲気・特徴は様々です。各ステーションのステップのコンセプトを抜粋してご紹介します。
- 「 世界一周音楽の旅♪ 」と題し毎年テーマとなる国を決め、その国の作品や作曲家の曲で参加しようと参加者に呼びかけています。(深谷ゆりステーション/北川 由美子先生)
- 連弾に特化 したステップです。ペアの組み合わせは生徒同士、先生と生徒、家族、友人など様々。人生のどんな時期でも共に弾ける仲間と場所を提供したいです。(かがわデュオステーション/宮崎 世利子先生)
- 懇親会などでの交流 を大切にしており、大人の参加者もお誘いしています。(中津諭吉ステーション/武本 弘美先生)
- ステーションのスタッフが団体登録で参加 しパフォーマンスするのが恒例行事になっています。(富山にいかわステーション/畠山 美佳子先生)
- どなたも気軽に参加できるように、あえて プレーンな 形で開催しています。(ふくふく下関ステーション/神野 由香先生)
- ピアニストの演奏を聴いてほしいので、トークコンサートを開催しています。(Ageoかしの木ステーション/小口 朱実先生)
- 生徒・指導者が共にステップアップしていけるよう毎回ワンポイントレッスンを開催しています。(射水歌の森ステーション/藤堂 孝子先生)
- シンセサイザーによるアンサンブルが好評で、毎年多くの方に楽しんでいただいています。(千歳はすかっぷステーション/楠 雅子先生)



トークコンサートに対するステーションの思いはこちらのインタビューでもご覧いただけます。
ピティナ・ピアノステップ トークコンサート、全国に広がる音楽の輪
自治体、教育委員会の後援については以下の記事で詳しくご覧いただけます。
ピティナ・ピアノステップ 2024年度後援取得実績
- ステップを多くの人に知ってもらうことが、ピアノを学ぶ皆さんの励みになると信じて、メディアの後援をお願いしようと思いました。ケーブルテレビは今年で10回目の放送、演奏に加えアドバイザーや参加者のインタビューもしてくれます。1週間にわたって1日4回、5分間ニュースに取り上げていただき、さらにその1か月後に、60~90分間のスペシャル番組として放送されています。(穴水ラベンダーステーション/前 尚子先生)
- まだ市内にステップがなかった設立当初、みなさんにステップのことを知ってほしいという思いで教育委員会の後援を取得しました。印西市では、教育委員会の後援を取得するとホール使用料が3割減免されますし、市内の小中学校でイベントの周知をすることが可能です。今年からはデータ配信の形式となり、より簡便に、多くの方に情報をお届けすることができています。(印西きおろしステーション/小林 めぐみ先生)
- 書道教室や資料館、美容室、カフェ、庭屋、印刷会社、英会話教室、音楽院…すべて、ステーションメンバーのつながりです。日常からピアノの世界へつながりができた表れがプログラムの広告であり、いつも出来上がりを楽しみにしています。(とよかわステーション/河合 成美先生)
- 伴奏でかかわっているご縁で合唱団から広告をいただき、さらに合唱団の団長さんが経営する旅館からも掲載協力をいただきました。次回に向けて、他の事業者の方にもお声かけしています。(八丈島Anettaiステーション/土屋 歌織先生)



- 今治市文化協会に入会することで、ホールの使用料が半額に減免されます。入会には協会側の承認が必要なのと、市の主催イベントやコンサートに参加する義務があります。現在、ホール建て替えの話が進んでおり、新しい施設でも市民団体が利用しやすい設備・料金にしていただけるよう、市への要望書を出して働きかけています。(しまなみステーション/岩佐 生恵先生)
- ステーションを設立した当初から、教育長さんにステップや学校クラスコンサートの資料をお持ちし、説明することを続けています。学校により表彰対応の方針は異なりますが、校長先生にお手紙を書き、あきらめず伝え続けることが大事だと思います。有難いことに、自分の教室の生徒を中心に多くのピアノ学習者がステップに参加してくれるので、参加者数という実績が説得力となり、学校の理解を得る一助になっています。(やまなしフルーツの丘ステーション/小林 菊子先生)
- 生徒が担任の先生に報告書と賞状を提出したところ、何もなくその日のうちに返されてしまったと聞き、とても残念に思いました。ステップや継続表彰について学校に知っていただけるよう継続表彰の紹介記事を添えてアピールを続けています。現在も、賞状を提出する際は連絡帳に一言書き添え、資料紹介記事を持たせています。学校により方針は異なりますが、学級内で担任の先生が表彰してくれたり、クラスに校長先生が来て表彰してくれたり、全校集会で表彰してくれたりと少しずつ対応して継続を認めてくださる学校も増えてきました。(茂原ステーション/神田 一恵先生)


- 2023年に、中学校の吹奏楽部の指導をしていました。月に3回ほど、パート練習や合奏練習で楽典や表現力の指導を行うほか、本番の引率をすることもありました。吹奏楽の指導料は調律代として学校に寄付させていただきました。指導でできたご縁をつなぎ、2025年にはステーションで主催した北村明日人さんのコンサートに吹奏楽部の部員を招待しました。学校に出向くたびにステップやピティナの告知機会をいただきありがたく思っています。 (福岡もみじステーション/平塚 あすか先生)
- 2023年に、ステーションの運営にかかわる仲間と4人でケンハモカルテットを結成。保育園や幼稚園の園長先生が集まる理事会でのプレゼン等を行い、保育園や幼稚園で4度、小学校では1度、演奏してきました。鍵盤ハーモニカという身近な楽器でのアンサンブル演奏を通じ、音楽のすそ野を広げ、演奏の楽しさを伝えていきたいです。(静岡葵ステーション/栗原 彩先生)
- 近所の小学校で毎年「ドリームゼミ」という、地域で働く人や企業を招きお仕事を紹介・体験する行事が行われています。私は「ピアノの先生」という仕事を紹介し、学校の音楽室で子どもたちにピアノ教室でどんなことをしているか体験してもらっています。普段ピアノを習っていない子、音楽関連の習い事をしていない子に、ピアノと接点を持ってもらう機会として、全員にピアノを触ってもらい、音楽って楽しい!と思えるアプローチをしています。(Okaya音の湖ステーション/藤澤真紀先生)


学校クラスコンサートのコーディネーターとして活動するステーションのインタビューは以下の記事からご覧いただけます。
- ステーションとして、ラジオフチューズで週1回、3分間のレギュラー番組を担当しています。ステーションのメンバー持ち回りで、比較的弾きやすい初~中級のピアノ曲を中心にクラシック音楽を紹介します。この活動を通じ、メンバーの先生方と月に一度集まり曲を研究する機会が生まれ、新しい発見を得ています。(武蔵府中ステーション/両角 理恵先生)
- もともと仲間と共に障害者支援施設で活動していましたが、さらに多くの方に音楽を届ける活動をしたいと思いステーションを設立しました。今年、公民館で行われているご年配の方のための「さわやかサロン」への出演を依頼され、歌の指導や客席参加型のアンサンブル、映像と語りと音楽のコンサートなどを行いました。「歩いて行ける距離で生の素晴らしい演奏が聴けて本当にありがたい」と喜びの声をいただいています。(千葉白井「音楽の和」ステーション/藤井 陽子先生)
- ステーションが地域交流活動団体と加西市社会教育関係団体になったことで、本格的にイオンモール加西北条とのコラボレーションが実現しました。「ねひめネクストジェネレーション」プロジェクトとして、無料コンサートやワークショップ、子どもたちの作品展示、マルシェなどを実施。活動を通じ他分野の方とのつながりができました。ステーションの認知度・信頼度もアップし、現在は加西市内の小中学校や公共施設でステーションの活動紹介チラシを配布していただいています。(加西ねひめステーション/大西 純代先生)



いかがでしたか。ステーション活動の可能性の幅広さ・奥深さに触れていただけたと思います。活動に参加したいと思った方は、ぜひお近くのステーションの活動を調べてみてください。そしてステーションのメンバーの雰囲気を知るには、ステップの会場を見学するのが一番。見学はいつでも、どなたでも無料でご来場いただけますのでお気軽に足をお運びいただけたらと思います。