ピティナのステージ体験、年間10万人突破!

ピティナのステージ体験、年間10万人突破!

ピティナ・ピアノコンペティション、ピアノステップ、提携コンクールの2022年度の申込者数が過去最高となり10万人を突破しました。

コンペ・ステップ・提携コンクール申込数推移

ステージに出ることで何を学ぶのか、何を身に着けるのか、何が経験できるのか。そこには10万通りのエピソードがあったはずです。

今回はいくつかのエピソードをご紹介しますが、次は是非、あなたのステージ体験を紡いでください。

コンクールは「自分で考え自分で決めたことをやり遂げる力を養う」良い機会
菅原 理恵先生(正会員/宮城県)

教室でコンペティションに参加するのは全体の1/3ほど。コンペの情報は皆さんにお伝えしますがこちらから参加を強要することはありません。
参加する意義をお話した上で、やり遂げることができるかどうか、参加を決めるところから、自分で考え意思を明確にして参加してもらいます。選曲や参加時期も、アドバイスはしますが基本的に生徒本人が決めています。愛着を持って真剣に練習できる曲、一番良いコンディションで望める会場を、自ら考え選択することによって、誰かにやらされるのではなく、自分自身がやろうと決めた事だという自覚をもってもらいます。

コンペのステージに立つには相応の努力が必要と伝えているので、本番の2~3週間前に練習不足と感じられる時は「この状態で本当に出る意味ある?」と問いかけ「やり遂げる気持ちがないなら出るのをやめていいのよ」とあえて厳しく言うこともあります。終わった後も本番の演奏や練習過程において、良かった点や改善すべき点を振り返って考えてもらいます。

全員が良い結果を得られるわけではありません。でも結果に関わらず、スタートからゴールまで自分で考え、自問自答しながら努力してやり遂げたことは、自分自身の力となって蓄えらえ成長することができたと、本人達も感じてくれるようです。

コンペティションに参加することは、演奏力の向上とともに、自分自身と向き合ってやり遂げる力を養う良い機会になっています。生きていく中で、自分で考えて自分で決めた事をやり遂げなければならないことはたくさん出てきます。ピアノを通して培われた力は、生徒さん達の様々な場面で活かされていると感じています。

心が成長する機会
野口 まどか先生(滋賀県/指導会員)

コンクールに向けて努力する過程は人を成長させますが、「審査結果」という自分でコントロールできない事実を受け入れることも、心を強くする訓練だと考えています。

私の娘も意気込んで参加したステージで結果が伴わず落ち込んだことがありました。しばらく時間を置くと本人が振り返って「自分の自主性がなかった。すごく練習したけど、自分からやったかって言われると、そうではなくて、言われてやっていた部分がある。結果が出なかったのはそういうところだと思う」と口にしました。自分の内面を客観的に言語化できたことは、コンクールに出るひとつの価値だと思えました。

中学受験をされた生徒の保護者からも「試験本番の度胸がついたという面でもプラスになりましたが、なにより目標に向けてのプロセスを学んできたというのが良い経験でした。」と言っていただいたこともありました。

コンクールへの参加の意義は、技術的だけでなく精神的にも成長ができること。そんな経験ができる生徒さんも保護者も、素晴らしいと思っています。

目標を持ち練習できるサイクルを作る
菊池 真子美先生(茨城県/指導会員)

私の教室では人前で演奏する機会を多く作っています。目標がないままですと、なんとなく1年間同じ教本をやっていて、なんとなく見える景色が変わらなくて……上達しているのかどうかも実感できず練習するのが苦痛になってしまいます。人前での演奏機会を多く作ることによって、みんなが練習してくる教室になりました。
その中でもコンクールへの挑戦は「結果ではなく、じっくり腰を据えて取り組む勉強の機会」と捉えています。

生徒さんは年齢やレベル、その時の目的にあわせてコンクールを選びながらチャレンジしています。例えば、学年が上がってきて勉強や他の習い事が忙しくなってきたら、ブルグミュラーコンクールやバッハコンクールなど、課題曲1曲でも参加できるコンクールなどにシフトしていくのも一つの方法です。

ステージ体験によって、演奏が上達するだけでなく、例えばお辞儀の仕方が身についたり、他の出演者の演奏を聴き「次に弾きたい曲」を見つけたりと、相乗効果が生まれていきます。
終わってすぐ「次、なに弾こうかな!」と生徒から声があがるということがとても嬉しいですね。

弾く人も聴く人も楽しいステージを
本田 由美先生(香川県/指導会員)

私の教室では、まずは教則本などを使用し23ステップで基礎を固めながら、5回参加の「ご褒美」として好きな曲で参加してもよいというルールを作っています。この年(2021年12月)も「炎」や「名探偵コナン」「推しの王子様」など様々な曲が挙がりました。

ポピュラー曲でのステージ参加の場合、どうしてもピアノソロでは物足りなく感じてしまうため、ボンゴやドラムセットを購入し、知人に賛助出演をお願いしました。事前も当日も準備が大変ではありますが、連弾にドラム、ウィンドチャイム、鈴やタンバリンでの踊りも入り、とても賑やかなステージとなりました。「弾く人も聴く人も楽しい」をモットーに、衣装もこだわり、「コナン」はストーリー仕立てにして最後はおもちゃのピストルをバーン!と打つなど、演出にも趣向をこらしています。

ステップのステージは、子どもたちに「音楽ってこんなに楽しんでいいんだ!」ということを体験してもらい、音楽を生涯心の支えとしていって欲しい、ということを伝えられる場だと思っています。

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